SIAF2024
について

MESSAGE
ディレクターメッセージ

みなさんと一緒に
「はじまりの雪」を体験したい

札幌国際芸術祭2024
ディレクター
小川秀明

札幌国際芸術祭2024のテーマは「LAST SNOW」です。
2020年以降の世界的なパンデミック、分断、紛争、戦争など、私たちは、絶え間ない危機の中で生きています。加速するテクノロジーの発展と、それによって急速に変容する社会。そして、地球規模の気候変動の影響は、私たちの生活をゆっくりと、しかし確実に変化させています。札幌では当たり前のように存在しているはずの「雪」の意味や、雪が作り出す風景も、21世紀末には現在とは異なるものになると予測されています。
この芸術祭では、そのような未来の地球、社会、コミュニティー、生活のための変革と創造に焦点を当てます。

雪とは何か。100年後の札幌はどのように変化しているのか。そして、アートと科学技術の混合は、どのような未来像を描くことができるのか。これからの地球と共生するために、どんな新しい考え方、教育、イノベーション、システム、アクションが必要なのか。未来の地球で、私たちはどのようなコミュニティーを作り、そこに住む未来の「人類」とはどのようなものなのか。

「LAST SNOW」は、このような未来に向けた創造と行動を呼びかけるものです。
私たちは、ただ未来がやってくるのを待ち、それを受け入れるだけなのか。
それとも、これをラストチャンスととらえ、未来に向けて何かを始めることができるのか。

副題は「はじまりの雪」です。また、この芸術祭では、北の大地で独自の文化を築いてきたアイヌの言葉でも副題をつけています。雪を意味する「ウパㇱ」を語源に考えられた「ウパㇱテ」には「雪とともに未来に向けて走り出してみる、雪を通して互いに気づきあってみる」という今回のテーマに相応しいイメージを重ねています。

2024年、札幌国際芸術祭は、アートを通し、未来への問いと行動にあふれた「実験区」を札幌につくり、みなさんと一緒に「はじまりの雪」を体験したいと考えています。

札幌国際芸術祭2024 開催概要
(2023.10.6 現在)

名称     札幌国際芸術祭2024(日本語)
Sapporo International Art Festival 2024(英語)
ウサ モシㇼ ウン アㇱカイ ウタㇻ サッポロ オッタ ウエカㇻパ
Usa Mosir un Askay utar Sapporo otta Uekarpa 2024(アイヌ語)
略称サイアフ
SIAF2024
テーマラスト スノー
LAST SNOW
サブテーマはじまりの雪(日本語)
Where the Future Begins(英語)
ウパㇱテ
Upaste(アイヌ語)
会期2024年1月20日(土)〜2月25日(日) [37日間]
※札幌芸術の森美術館の会期は2023年12月16日(土)〜2024年3月3日(日)
※さっぽろ雪まつり大通2丁目会場の会期は2024年2月4日(日)〜2月11日(日祝)
会場未来劇場(東1丁目劇場施設)
北海道立近代美術館
札幌芸術の森美術館
札幌文化芸術交流センターSCARTS
モエレ沼公園
さっぽろ雪まつり大通2丁目会場
サテライト会場
札幌市資料館(旧札幌控訴院)
アーティストあべ弘士、エイミー・カール、青木美歌、チェ・ウラム、エネス、フジ森、ジョヴァンニ・ベッティ + カタリーナ・フレック、後藤映則、長谷川 愛、平川紀道、平野禎邦、h.o、石原 航、石井 裕 + MITメディアラボ タンジブル・メディア・グループ、石井 亨、ユッシ・アンジェスレヴァ + AATB、キャシー・ジェトニル=キジナー + アカ・ニワイアナ、KOMAKUS、今 和次郎、国松希根太、LAUSBUB、明和電機、宮田彩加、中里唯馬、小川絵美子、クアヨラ、未来の札幌の運動会、SIAFラボ、雪ミク(クリプトン・フューチャー・メディア株式会社)、施位泰平、スーパーフラックス、テガ・ブレイン + ジュリアン・オリヴァー + ベングト・ショーレン、ワビサビ、脇田 玲、シン・リウ、Yukikaze Technology、行武治美
SCARTS コラボレーター
mangekyo、川尻竜一、札幌市図書・情報館
北海道立近代美術館コレクション
阿部典英、ブリジット・ライリー、ダナ・ザーメチニーコヴァ、花田和治、本田明二、一原有徳、ジュアン・ミロ、ジョーゼフ・アルバース、小柴外一、国松 登、国吉康雄、栗谷川健一、李 禹煥、レオナール・フジタ(藤田嗣治) + シモン・マルク工房、俣野第四郎、中村木美、難波田龍起、リチャード・アヌスキウィッツ、スタニスラフ・リベンスキー + ヤロスラヴァ・ブリフトヴァ、杉山留美子、スタンレイ・ウィリアム・ヘイター、砂田友治、上野山清貢、ヴィクトル・ヴァザルリ
北海道立北方民族博物館コレクション
アニー・アクルクユク・キラブク、エヴァ・ヤーカ、H・マノンク、アイリーン・アヴァーラーキアク・ティクターラーク、マーサ・アプサク、マーサ・ヒクニク、マーサ・コグヴィク、マーサ・ティッキク、マーサ・ティクタク・アナウタリク、メアリー・K・オクヘーナ、メイ・ケナリク、M・キルラーク、ナンシー・プギングルナク・アウパウルクトゥク、オリーヴ・ママク・インナカトシク、パウリナ・ウルルクシク・コリト、カルリクサク、R・ヴォスアク+Bロデ、ヴェラ・アヴァーラ、ヴィクトリア・カユルユク、他に作者不詳作品あり
イニシアティブ・パートナー大日本印刷株式会社、日建設計、パノラマティクス、株式会社良品計画、ソニーグループ株式会社、スタートバーン株式会社、株式会社ワコム、『WIRED』日本版
(アルファベット順)
ディレクター小川秀明 (アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ共同代表/アーティスト)
キュレーター/企画担当未来劇場|細川麻沙美(SIAFマネージャー)
北海道立近代美術館|中村聖司(北海道立近代美術館学芸副館長)
札幌芸術の森美術館|佐藤康平・坂本真惟(札幌芸術の森美術館)
札幌文化芸術交流センター SCARTS|木ノ下 智恵子(SCARTS事業統括ディレクター、大阪大学21世紀懐徳堂 准教授、アートプロデューサー)
モエレ沼公園|宮井和美(モエレ沼公園学芸員)
さっぽろ雪まつり大通2丁目会場|Panoramatiks/齋藤 精一(パノラマティクス主宰)
アイヌ文化コーティネーターマユンキキ
アートディレター&デザイナーワビサビ
デザイナー白井宏昭
テーマソング「Dancer in the Snow」LAUSBUB
主催札幌国際芸術祭実行委員会 / 札幌市

「3つのC」を目指して
SIAF2024の在り方を示すキーワード「3つのC」と
それを支えるプログラム

Engine for Creativity
創造エンジン=未来志向を生み出す仕掛け

3つの「実験区」で
未来志向やイノベーションを触発

さっぽろ雪まつり大通2丁目会場に、幅広い層が楽しめる大型作品を展示し、冬の暮らしや楽しみ方を提案します。モエレ沼公園では未来のスポーツを考えるワークショップを開催。さらに札幌市内の某所に、地下公園の創出を目指します。

Cultural Infrastructure
文化インフラ=未来を垣間見る体験を提供

未来を体験する展示空間
「未来劇場」誕生

これまでたくさんの舞台公演が行われてきた東1丁目劇場施設(旧北海道四季劇場)を、巨大な展示空間に転換します。SIAF2024では、この会場を「未来劇場」と呼び、100年後の未来を見つめる体験を生み出します。

発見・体験・学びの場
「SIAFスクール」開校

2023年4月15日、子どもから大人まで、誰でも参加できるプログラムを立ち上げます。

Citizen Participation
市民参加=市民や企業の参画/社会のためのアート

市民も企業も─
たくさんのコラボレーションで
つくりあげる芸術祭へ

「雪=ウパㇱ」に由来するアイヌ語サブテーマ「ウパㇱテ」には、「未来に向けて走り出してみる、互いに気づきあってみる」という意味が込められています。この「ウパㇱテ」をキーワードにした公募プロジェクト「みんなでウパㇱテ(仮)」を準備中!
公募プロジェクトや「SIAFスクール」を通して、会期前から、市民、組織、企業など、多様な参加者の皆さんと一緒に走り出すようなコラボレーションを立ち上げます。

ビジュアル
SIAF2024シンボルマーク / コミュニケーター「◯さん」

シンボルマーク
繊細な雪の結晶は、サブテーマ「はじまりの雪」をシンボリックに表しています。このシンボルマークは、本物の雪の結晶を写した数種類の写真を参考に、3Dモデリングで制作したSIAFオリジナルの雪の結晶です。

◯さん
「◯さん」で「まるさん」と読みます。SIAF2024ではどのような体験が参加者を待っているのか、各会場ではどのようなコンセプトを感じられるのか、芸術祭全体の背景にあるアイデアはどのようなものなのかなどをお伝えします。会期前から会期中にかけて、さまざまな場面で◯さんが登場します。

まるさん:小川絵美子
雪の結晶監修:古川義純 (中谷宇吉郎雪の科学館館長/北海道大学名誉教授)
雪の結晶 3Dモデリング:佐藤敦(有限会社ノチウ)

アイヌ語サブテーマについて

upas [ウパㇱ] は、「雪」を意味するアイヌ語です。u「互いに」pas「走る」が語源と言われています。その言葉からは雪が空から降ってくる様子を、競いあって走ってくるかのように捉えていることが想像できます。
今回のテーマではこの upas [ウパㇱ] にte [テ] をつけました。
u「互いに」pas「走る」に、te「~させる」をつけることによって「互いに走らせる」とし、「一緒に走る、みんなで走る、一斉に走る」というような意味として捉えることができるようにもしています。またpasteには「〜に気が付く」という意味があり、u「互いに」をつけてupasteにすることで「気づき合う」と訳すことも出来るようになります。
LAST SNOWをテーマにした芸術祭をきっかけに、未来に向けて走り出してみる、互いに気づきあってみる。
そういったニュアンスをこの雪に由来するアイヌ語タイトルが補完出来るのではないでしょうか。

アイヌ語サブテーマ作成
マユンキキ(SIAFアイヌ文化コーディネーター)

札幌国際芸術祭とは

札幌国際芸術祭は、3年に一度、札幌で世界の最新アート作品に出合える特別なアートイベントです。
Sapporo International Art Festival の頭文字をとって「SIAF(サイアフ)」と呼んでいます。
2014年にスタートし、SIAF2020の中止を経て、2024年1月、6年半振りに開幕します。

“ こんな作品見たことない!? ”

SIAF2024にやってくるのは
「未来への問いや行動」を表現するアーティストたちの作品。

アート×テクノロジー×サイエンスの新しい表現や
アイデアが詰まった作品やプロジェクトをたくさん紹介します。

エネス《エアシップ・オーケストラ》Photo by Ben WEINSTEIN
チェ・ウラム《Custos Cavum》2011

SIAFって?

札幌国際芸術祭は、3年に一度、
札幌で世界の最新アート作品に出合える特別なアートイベントです。

Sapporo International Art Festival の頭文字をとって
「SIAF(サイアフ)」と呼んでいます。

2014年にスタートし、SIAF2020の中止を経て、
2024年1月、6年半振りに開幕します。

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