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レポート|第2回教育喫茶 「AIやメタバースを使っていますか?」(4/22)

第2回教育喫茶 「AIやメタバースを使っていますか?」

開幕前から札幌国際芸術祭(略称:SIAF)を楽しむ「SIAFスクール」が4月15日に開校し、様々なプログラムがスタートしました。今回は、教育とアートに関する課題や可能性を話し合うコミュニティ、「教育喫茶」の様子をご紹介します。

桜が見ごろを迎える4月22日、札幌市資料館2階SIAFプロジェクトルームにて第2回「教育喫茶」を開催しました。
この日も、普段教育に携わっている方からアートに関係する方まで、様々なメンバーが集まりました。

店長(講師)を務めてくださったのは、大谷地小学校の大橋剛先生です。大橋先生は、ITCE(教育情報化コーディネーター)でもあり、普段からAIやメタバースを使った授業なども考えていらっしゃるそうです。
前回の教育喫茶にも参加いただいており、何かと話題の「チャット型AI」のアートへの活用が未来の教育へのヒントに繋がれば、ということで、今回は「未来の教育〜ChatGPTとメタバースの教育&アートでの活用〜」というテーマで実施しました。

ChatGPTを使いこなす

皆さん、突然ですがChatGPTをご存じでしょうか。ChatGPTとは、高度なAI技術によって、前後の文脈まで読み取り、人間のように自然な会話ができるAIチャットサービスのことで、近年話題となっています。そんなChatGPTをまずは使ってみることに。

今回は前回の教育喫茶で紹介されたアートユニット・フジ森のアプリケーションからインスピレーションを受け、“プログラミングを知らない小学生が、ChatGPTだけで「雪の結晶を生成するプログラミングコードを生成」できるか?”という目標でChatGPTを使ってみました。
※ChatGPTは本来、13歳未満の使用を制限していますが、今回はプログラミングを知らなくてもAIを使いこなせばプログラミングコードも書ける、という実験のため小学生になりきって挑戦してみます。

まずはそのまま「雪の結晶の図形をエラーが発生しないように作成して」というように入力してみますが、なかなか上手く行きません、、、。そこで、「雪の結晶の形を繰り返しで形成したいと思います」と伝えると、なぜか雪の結晶の一部のように!

さらに「これを6回、60度ずつ回転させて360度で表現してください」「雪の結晶の形を複雑にしてください」などといろいろ試していくと、最後はこんな形になりました。かなり雪の結晶に近づいたと思います。

店長の大橋先生から、ChatGPTを使いこなすポイントとして
・具体的な質問をする
・文脈を提供する
・フィードバックを活用する
・「絶対に○○なようにして」「絶対に○○しないで」
・「キラキラ」のような副詞を入れる  など

そして裏技ポイントとしては
・敬語で話しかける
ということがあげられました。

AIも使い方次第!

実際にChatGPTを使ってみて、使いこなすポイントも分かりました。AIは今後どのように日常で生かされるのか、アートや教育にAIを取り入れていくことでどんな変化が生まれるのでしょうか。
AIは、使い方次第で既成概念を超えた新しいヒントをくれる道具にもなります。AIへの問いかけを考えること自体も、クリエイティブな体験のひとつに繋がるキーワードかもしれません。

メタバースの活用実践

ChatGPTと同じように、最近よく聞かれるのがメタバース。メタバースとは、インターネット上に構築される仮想の三次元空間のことで、仮想空間の中でアバター(ユーザーの分身)を操作して他の参加者と交流することができます。
今回は、メタバースがすでに教育現場に生かされている事例を紹介していただき、さらに大橋先生も「メタバースには空間共有による協働的な学びがある」とのことで、ご自身が実践しているメタバースを活用した“避難訓練体験”や“子どもたちの学習体験”をご紹介いただきました。

参加者からは「図工の作品を外部の施設で展示しようとすると、費用や手間がかかる」というリアルな悩みが。「メタバースに作品を並べられるようになるといい」という意見に対し、「実物を見ることの価値を考えると、メタバースで展示することに意義を持たせなければいけない」という意見も。AIと同じく、メタバースも使い方次第です。

まだまだ紹介したいエピソードがありますが、ご紹介はここまで。
第2回「教育喫茶」は大盛況のうちに閉店となりました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

教育喫茶」では、教育に関わる先生や学生、アーティストなどが集い、色々なテーマに基いた、実験的なプログラムを作ったり、体験したりする中で、学校と芸術祭が「これからの教育」を共に考え創造するプラットフォームとなることを目指しています。

興味のある方、参加希望の方は事務局までお問い合わせください。
お問い合わせ先:operation@siaf.jp

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