LAST SNOWレクチャー 第2回
「アイヌ語を知ろう!」を開催しました!
「LAST SNOWレクチャー」はアートだけではなく、科学やマンガ、まちづくりなどさまざまなテーマを切り口にしたレクチャー&ワークショップをお届けする、SIAFを一足先に体験することができるプログラムです。
6月3日(土)に開催された第2回のテーマは「アイヌ語を知ろう!」。
札幌国際芸術祭にはアイヌ語の名称があり、サブテーマには、日本語と英語の他に「ウパㇱテ」というアイヌ語を設定しています。
このレポートでは、アイヌ語を知るためのレクチャーとワークショップの様子をご紹介します。(イベント詳細)
第1部レクチャー「アイヌ語の現在」
今回の講師には、SIAFアイヌ文化コーディネーターであり、アーティストやミュージシャンとして活躍するマユンキキさんをお迎えしました。
「アイヌ語を知ろう」というタイトルから、アイヌ語の語学講座のようなイメージを持って参加された方もいらっしゃいましたが、今回は、マユンキキさんという個人がどのようにアイヌ語を捉えて関わってきたか、それをお話ししてもらうことで、参加された方にアイヌ語を軸にアイヌにまつわる色々なことを知ってもらう機会となりました。
前半は「アイヌ語の現在」というタイトルのマユンキキさんによるレクチャー、後半は、アイヌ語を実際に発音してみる、使ってみるワークショップが実施されました。
レクチャーは、「マユンキキ」というアイヌ語名を紐解く自己紹介から始まり、自身のファミリーヒストリーと共に、アイヌというアイデンティティやアイヌ語に関する体験が紹介されていきました。そして、曽祖母がアイヌ語を話していたことが、本格的にアイヌ語を学び始めるきっかけになったということでした。それは、アイヌ当事者以外が「アイヌ語を学ぶ」ということとはまるで異なる状況であることがうかがえるお話でした。
さらに、「消滅の危機にある言語」とされるアイヌ語が、マユンキキさんにとっては非常に身近であると、日常で体験したアイヌ語のエピソードの数々が紹介された後、身近だけど意外に知らないアイヌ語の紹介が続きました。詳細は是非アーカイブをご覧ください。きっと皆さんも聞いたことがある単語が出てくるのではないでしょうか。
前半の配信映像はこちらからご覧ください。
第2部 ワークショップ「アイヌ語講座」
後半は、会場の参加者を対象に、実際に話すことでアイヌ語に親しむワークショップが行われました。
まずは基本として、アイヌ語での自己紹介の仕方から始まり、1から10までの数字を通してアイヌ語の子音を発音するコツを学び、隣に座っている人と向かい合って練習しました。
また、日常の中で使いやすいアイヌ語として「あなたはごはん食べたかい?」などの言い方も紹介され、真剣にノートを取る人や、楽しそうに学び合う親子の様子もみられました。
4グループでアイヌ語の歌を輪唱して盛り上がった後、最後は、札幌国際芸術祭という名称のアイヌ語訳「Usa Mosir un Askay utar Sapporo otta Uekarpa」(ウサ モシㇼ ウン アㇱカイ ウタㇻ サッポロ オッタ ウエカㇻパ)を、アクセントを意識しながらみんなで発音しました。(SIAF2020のディレクターチームと共に発音を練習するYouTubeはこちらから)
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もっと詳しくアイヌ語を知りたい!という方は、レクチャーの中で紹介された下記のウェブサイトをご参照ください。
トピック別 アイヌ語会話辞典
https://ainu.ninjal.ac.jp/topic/
2011年度アイヌ語ラジオ講座
https://m.stv.jp/radio/ainugo/text/2011.html
国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ
https://ainugo.nam.go.jp
アイヌ語ポータルサイト(アイヌ民族文化財団)
https://www.ff-ainu.or.jp/web/potal_site/
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